帝国の時代をどう生きるか

5月から、合間に読んでいる本。
おもしろいけれども、経済学の解説が長い。
それで合間に読んでます。

著者、佐藤さんに関心を持ったきっかけ。
ウェブで読んだ、毎日新聞の記事にありました。

尖閣諸島:石原知事発言・・・識者「中国を利する発言」

毎日新聞 2012年04月17日 13時18分(最終更新 04月17日 14時14分)

作家で元外務省主任分析官の佐藤優さんは「今回の発言には二つ要因がある。ひとつは、石原氏が領土問題に敏感で高い国防意識を持っていること。もうひとつは『石原新党』が白紙に戻った中、領土問題で強硬姿勢に訴えれば、お金を使わず国民人気を保ち続けることができること。日本政府はこれまで『尖閣諸島に領土問題は存在しない』と主張してきたが、今回の発言で中国との間に深刻な外交問題が生じれば『領土問題』になり、中国はしめたもの、と思っているだろう」と指摘した。(以下略)
このウェブ記事、当初はこちらの記事に含まれてました。
「尖閣諸島:石原知事発言・・・都民「税金なぜ使う」

毎日新聞 2012年04月17日 11時56分(最終更新 04月17日 14時08分)

沖縄県の尖閣諸島を東京都が購入するため、同諸島を個人所有する地権者と交渉していることを明らかにした石原慎太郎知事。中国と領有権を巡って緊張が続く状況の中の発言に、都民や識者からは「日本の領土と主張しておくべきだ」「都のお金を使うのは納得できない」とさまざまな反応が上がった。」(以下略)

含まれていた時、facebookにシェアしました。
付加したコメントは、「佐藤優さんのコメントになるほどと思った」という内容のみ。

シェアには、いくつかコメントが寄せられました。
けれども、佐藤さんのコメントについては、まったく触れられず。
それで、シェアした記事を再見。
記事の内容が、書き換えられたことに気づきました。

本ならば、ウェブと違って即時では書き換えられない。
佐藤さんの本を手にした動機は、きっかけの延長にありました。

最初に手にした本は、西原理恵子さんとの共著。
話題は、ライトなものからヘビーなものまで、多岐に渡る内容。

とりあたまJAPAN: 日はまた昇る!編

この本でわかったことは、佐藤さんが石原都知事を支持していること。
それでいて、ああいう客観的なコメントを出されたのですから、興味はなおつのりまして。
冒頭の本、『帝国の時代をどう生きるか』を手にしました。

読んでいる最中ながら、印象に残ったところを引用。

新自由主義では、市場における主体の行動の障害になる一切の要素を排除するという排除の理論で、旧自由主義のような寛容性が導き出されません。
(略)
新自由主義という名の純粋化傾向を強めた資本主義体制下で生まれるのは、「格差」などという生やさしいものではなく貧困(窮乏)であるということ。
しかし、新自由主義が貧困化を推し進めるので、そこから社会不安が爆発して革命がおきるというシナリオは、理論的にも現実政治の観点からも成り立たないということ。
貧困は、資本主義システムの循環から発生しやすい現象で、恐慌との関連でとらえる必要があること。
2007年に書かれた、このくだり。
2012年の現状には、ますますその色が濃くなっている気がします。